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活動内容 2020.08.17

平和への想いを発表しました

松本ユース平和ネットワークは活動の中で、「平和とは?平和な社会を実現するためには?」というテーマをもとにメンバー同士で話し合いを重ね、考えを深めてきました。

活動を通して感じた平和への想いを、令和2年8月15日の第25回松本市平和祈念式典で発表しました。

発表は、信州大学3年 萩原はるかさん、信州大学2年 宮崎愛斗さん、内田佑香さん、塩尻志学館高等学校3年 伊藤舞美さんの4名が行いました。

メッセージの内容は以下のとおりです。

萩原はるかさん

私たちの世代はこれまで、小中学校の平和教育、高校の修学旅行などを通じて、戦争、平和について、時に広島や沖縄、松代大本営跡地などの現地を訪ね、学習してきました。

しかし、大学生や社会人となったいま、平和について、今を生きる自分たちに引き寄せて考えることが簡単ではなくなっており、「自分にとって平和とは何なのか」、イメージすることのできる若者もそう多くはないと思われます。

もちろん「戦争のない社会」、「差別のない社会」などという言葉はすぐ浮かびますが、それはどれも表面的なもので、また、どこか他人事であることがしばしばです。

私自身は幸い、医学部入学後、出会いに恵まれ、医学生として、医療従事者として、社会や平和について考える必要性を知ることができ、大学の先輩方やOBOGの方々とともに、それについて学習したり考えを伝えあったりする機会を得ることができました。松本ユース平和ネットワークにも、その先輩方の紹介で加入しました。そして、松本ユース平和ネットワークの一員として活動する中で、また、その他さまざまな人の人生や、社会について見聞きする中で、やっと今の自分にとっての平和について、自分の言葉で考えられるようになってきたところです。

これから、自分の言葉で考えられるようになってきた「平和」を突き詰めて、多くの人に発信していきたいと思います。

 

宮崎愛斗さん

「平和」とは何か。私は今年度から松本ユース平和ネットワークに参加し、最初にこの課題に直面しました。なぜ、悩んだかといえば、戦争がないという「表面上の平和」な状態にどこか満足していたためです。

今の日本は、悲惨な戦争を経て時代が進むにつれ、「表面上の平和」は達成されているように思います。

しかし、日本は唯一の被爆国でありながら、未だに核の傘に守られている現状があり、核兵器禁止条約を批准していません。これは、「本当の平和」だと言えるのでしょうか。

戦後75年が経過し、生まれた時から身近に戦争が無いことが当たり前の私たちは「表面上の平和」を「本当の平和」だと認識しているのかもしれません。

「平和」という価値観は、国や立場、経験により大きく異なると思います。その中で、「本当の平和」を達成するのは難しいことかもしれませんが、過去から学び、幅広い視野で物事を考えてアクションを起こせば、「本当の平和」に近づくことができると思います。私は松本ユース平和ネットワークの活動を通して、たとえ小さくても「本当の平和」につながるアクションを起こしていきます。

 

内田佑香さん

今、私たちは新型コロナウイルス感染症が拡大しているという状況の中で、人と会うこと、学校に通うことなど、今までの普通の生活が送れなくなったことで初めて日常が当たり前ではないことに気がつきました。そして、日々の当たり前は自分たちが無意識のうちに創り出してきたものであったことを改めて実感しました。一方で、外出自粛によって不便を強いられる状況で、人々は互いの考えを持ち寄り、互いを助け合うことで困難に立ち向かいました。自分が困ったとき、周りの人が困っているときに自然と助け合えるような日々の営みの継続が実現される社会が、平和な社会なのではないかと強く感じます。

また、このような現状の中で、私たちの正義感による言動が場合によって相手に攻撃的になりうる例も顕著にみられるようにもなりました。このことはSNS上でも言えることだと思います。私たちの発する言葉一つ一つは、時には誰かを救い、時には誰かを傷つけることになります。言葉は目には見えない武器にもなり得ることを私たちはもっと理解し、自覚することが大切なのではないでしょうか。日常の当たり前が不変なものであるという意識や自己中心的な考え方を変えていくことが平和につながっていくと考えます。

 

伊藤舞美さん

みなさんが思う平和とは何でしょうか?

私が考える平和とは、誰もが今の世の中に対して平和だなと感じ、当たり前の生活を送れることだと思います。

平和と言っても、人それぞれ、考え方や思いは異なります。思い描く平和のためにそれぞれが自分の周りでできることがあるのではないでしょうか。

私は身近にできる平和への一歩として、身の回りの人を大事にしたいと思います。

最近では、新型コロナウイルスの影響により、人と会うことが少なくなりました。SNSなどインターネットを通して話すことは可能ですが、直接会って話せないとやはりどこか寂しいものはあります。だからこそ、家族と話をする、友人と連絡を取り合う、こういった小さなことが人とのつながりを持つうえで大切なことだと思います。

 

 

 

「平和」に対する考え方や価値観は、一人一人異なります。しかし、お互いの考えを尊重しあいながらそれぞれの持つ「平和」への想いを行動に移すことで、誰もが幸せに暮らせる世界が生まれると思います。平和の実現のために一人一人がどのような行動をするべきか考えて行動してほしいと思います。

 

松本ユース平和ネットワークは、これからも、世界の平和を願い、仲間たちとともに自分たちの手で明るい未来を創るため、松本の地から幅広い世代へ「平和への想い」を発信し続けます。

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